GMOインターネットグループ3社、機密性の高い知財データを国内保持したままAI活用できる環境を実証

~商用クラウド同等の応答性能を確認~

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 GMOインターネットグループのGMOブランドセキュリティ株式会社(代表取締役社長:中川 光昭、以下「GMOブランドセキュリティ」)は、GMOアイアールディー株式会社(代表:白石 雅人、以下「GMOアイアールディー」)と共同で、GMOインターネット株式会社(代表取締役 社長執行役員:伊藤 正、以下「GMOインターネット」)が提供する生成AI向けGPUクラウドサービス「GMO GPUクラウド」上で、特許調査や商標評価など知財業務の効率化を支援する生成AI「GMO知財AI」の実証実験(PoC)を完了しました。

 本実証実験では、特許・商標など企業の重要な知的財産情報を国内環境に保持したまま、生成AIによる情報整理や分析支援を実施し、商用クラウド型AIサービスと同等レベルの応答品質・処理性能を実現できることを確認しました。これにより、機密性の高い知財データを外部へ送出することなく、安全に生成AIを活用できる環境の実現可能性が示されました。

 GMOブランドセキュリティとGMOアイアールディーは、今回の成果をもとに、知財管理システムと連携した「GMO知財AI」の実用化を進めます。企業や官公庁における知財業務の効率化と高度化を支援するとともに、機密保持要件の高い組織でも安心して活用できる国産ソブリンAI基盤の提供を目指してまいります。

GMO知財AI実証実験 国内ソヴリン環境で生成AIを稼働 GMO GPUクラウド

【検証結果】

 検証の結果、「GMO GPUクラウド」上で稼働するGemma 4 26Bは、Google Vertex AI上の同モデルとほぼ同等の応答速度・品質を示しました。また、一部の検証項目ではVertex AIを上回る応答速度(※1)を記録しました。コンテキスト超過・応答崩壊(compaction)はいずれも発生せず0件。全プロンプトで正常なAIによる回答を確認しました。

プロンプト

GMO GPU クラウド

(Gemma 4 31B Dense)

GMO GPU クラウド

(Gemma 4 26B MoE)

Google Vertex AI

(Gemma 4 26B MoE)

P1商標調査・情報整理

17.6秒 / 323字

3.0秒 / 299字

2.6秒 / 324字

P2拒絶通知への対応案の検討補助

25.3秒 / 892字

10.4秒 / 825字

11.1秒 / 1,441字

P3商標類似性の分析補助

84.1秒 / 500字

12.4秒 / 725字

15.6秒 / 852字

(※1)2026年5月、GMOインターネットグループ3社による実証実験による

【本実証実験で確認できたこと】

 本実証実験では、Gemma 4 、vLLM、OpenCode、Skillといった技術要素が、「GMO知財AI」のサービス提供基盤として国内環境上で安定稼働することを確認しました。これにより、以下が実現可能となります。

・「GMO GPUクラウド」による国内ソブリン環境の実現:国内で運用管理するGPUインフラに最適化された環境で、知財AIサポートを安定的に利用できます。
・データ主権の完全確保:極めて機密性の高い特許・商標情報を、国内施設および自組織の管理下に置いたまま、安全にAIによる業務補助を活用できます。
・オープンソースの高度な活用:最新のオープンソースモデルを最大限に引き出し、商用AIサービスと同等の支援精度・処理性能を、ライセンス費を抑えながら実現します。
・スケーラビリティと性能最適化:空きGPUリソースを活用した並列処理による、大量の文献調査や複雑な分析補助のさらなる高速化(31Bモデルへのtensor-parallel-size 4適用等)が可能です。

【実証実験の概要】

期間
2026年5月26日(火)〜28日(木)

検証内容

項目

内容

利用環境

GMO GPUクラウド ベアメタルサービス(国内環境構築)

AIモデル

Gemma 4 26B-A4B(MoE) / Gemma 4 31B(Dense)

AI推論方式

vLLM(キャッシング機構 + OpenCode(推論精度向上))

比較対象

Google Vertex AI上のGemma 4 26B(マネージドサービス)

検証パターン(検証した補助領域と問題数)

P1:商標調査・情報整理(5問)
P2:拒絶通知への対応案の検討補助(複数エリア対応、3問)
P3:商標類似性の分析補助(3問)

【背景と目的】

■企業・官公庁で高まる「安全な生成AI活用」へのニーズ

 日本の産業競争力の中核を担う特許・商標情報は、極めて高い機密性を持つ知的財産です。知財実務の現場では、AI活用による情報整理や分析業務の効率化が強く求められる一方、機密性の高いデータを海外クラウドサービスへ送出することに伴うリスクや、規制上の懸念が企業・官公庁の間で高まっています。 これまで国内でのAI活用においては、「高度な処理性能」と「データ主権(国内でのデータ管理)」の両立は困難とされてきました。しかし、機密情報を国内に留めたまま、商用マネージドサービスと同等の支援精度を実現することは、日本企業が安全にAIの恩恵を享受するための極めて重要な課題となっています。

■実証実験の目的

 GMOブランドセキュリティおよびGMOアイアールディーは、「iPRAD RYOMA byGMO」、「IP Flow Manager」、「BRANTECT byGMO」といった特許・商標管理サービスを提供しており、これらのサービスにおいて専門家の判断を高度に支えるAI機能の統合を推進しています。

 具体的には、以下のロードマップに基づき、安全な知財実務のサポート環境を構築します。

1.MCP(※2)による連携基盤の構築:各サービスで管理する知財データをMCP上で安全に参照できる環境を整備し、AIによる効率的な情報アクセスを可能にします。

2.「GMO知財AI 」による業務サポートの提供:MCPと知財専門知識を実装したAIエージェントを組み合わせ、特許調査の補助や商標関連業務の構成検討など、実務担当者の意思決定を支えるセキュアなAI環境を提供します。

 特許調査の補助や商標評価の支援といった専門的知見に基づく機能は、AIエージェントが特定の業務を実行するための機能単位となる「Skill(スキル)」としてすでに実装されています。今回の実証実験は、このSkillを国内ホストの「GMO GPUクラウド」上で稼働させ、国産GPUインフラによる実務サポートの品質が、商用マネージドサービスと実用上同等であることを数値で確認することを目的として実施しました。

(※2)Model Context Protocol (MCP) は、AIモデルが外部のデータソースやツールと、安全かつ標準化された手法で連携するためのオープンな規格です。従来、データ元ごとに個別に必要だった接続開発を不要にし、企業内のデータベースやローカルファイルなどの機密情報をAIモデルへ安全に橋渡しすることで、高度なコンテキスト(文脈)に基づいた高精度な回答や業務支援を可能にします。

【今後の展開】

 今回の実証実験の成果を踏まえ、GMOブランドセキュリティ、GMOアイアールディー、GMOインターネットの3社は知財業務に特化した生成AI環境「GMO知財AI」の実用化を進めます。企業や官公庁が保有する機密性の高い知財データを安全に活用しながら、特許調査や商標業務の効率化を支援することで、日本企業の知財戦略高度化に貢献してまいります。

第1段階(2026年7月予定):MCPによるデータ連携基盤の提供開始 「iPRAD RYOMA byGMO」「IP Flow Manager」「BRANTECT byGMO」が管理する知財データをMCP上で安全に参照できる環境を整備します。これにより、AIエージェントが各社の知財データベースに基づいた的確な情報整理を行えるようになります。

第2段階(2026年内予定):「GMO知財AI」による実務サポートの開始 MCPと、知財専門知識を実装したAIエージェント(Skill)を組み合わせた「GMO知財AI」を提供開始します。特許調査の補助や、商標の拒絶理由通知に対する対応案の検討支援など、専門家の判断を必要とする主要プロセスの効率化をAIが強力にサポートします。

 なお、企業・官公庁向けには、自社GPUサーバーや「GMO GPUクラウド」を利用した国内ソブリン構成でのオンプレミス・プライベートクラウド提供も検討しており、機密保持要件が極めて高い組織のニーズにも柔軟に対応してまいります。

【GMOブランドセキュリティについて】(URL:https://brandsecurity.gmo

 GMOブランドセキュリティは、”すべてのブランドにセキュリティを”というスローガンのもと、ブランド侵害リスクに対して、インターネットを中心に監視サービスや権利行使のサポートを提供しています。また、権利行使の前提となる商標やドメインネームの取得支援や管理サービスも提供しており、ワンストップでブランドを安心・安全な状態に導きます。
 GMOブランドセキュリティが提供するサービスは、国内を代表するグローバル企業をはじめ、2025年12月時点で約1,200社にご利用いただいています。

【GMOアイアールディーについて】 (URL:https://www.ird.co.jp/

 GMO アイアールディーは、知財管理システム内にあるデータを業務に活用・再活用することで、日本企業の知財業務を世界のベストプラクティスにすることを目的とした「iPRAD RYOMA byGMO」の提供をはじめ、企業や特許事務所の業務を支援するソフトウェア開発等に強みを持つテクノロジーカンパニーです。
 インターネット黎明期から築き上げた確かな技術力を持って、2025年1月にGMOインターネットグループにジョインしました。この取り組みにより、GMO アイアールディーは、知財管理およびブランド管理の分野で新たな価値を提供し、業界全体の発展に貢献します。

【GMOインターネットについて】 (URL:https://internet.gmo/

 GMOインターネットは、ドメイン、クラウド・レンタルサーバー、インターネット接続などのインターネットインフラ事業と、インターネット広告・メディア事業を展開する総合インターネット企業です。「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、社会基盤を支える企業として安心・安全なインターネット社会の実現と、AIで新たな未来を創る価値創造に貢献し、関わるすべての方に「笑顔」と「感動」をお届けしてまいります。

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